それでもボクはやってない

見てきました。好きなんですよねー、加瀬亮
ほかにも、この映画には光石研大森南朋も出ていて
見る前にこの情報知らなかったので、ちょっと嬉しかった。
以下、感想。ネタバレがもしあったらごめんなさい。

見終わってすぐの感想は「こわー」。
裁判って本当にこんな風に行われてるの?って感じ。
有罪と思われるもの、自白があるものを起訴している、ということなんだろうけど…
「やっている」証拠と「やっていない」証拠。
前者にはちょっとした矛盾があったり、曖昧な点があったりしても、証拠能力として認められ
逆に後者は、ちょっとでもハッキリしないことがあれば、犯行がなかったことを証明するに足らない、と判断される。


特に、この映画の題材になっている「痴漢」という犯罪。
被害者の申告しかない場合、女性が勇気を持って、犯人を逮捕したり訴えるという背景があるから
余計に被害者の証言を信用する、ということになりそう。
わざわざ、女性が裁判の場で自分が辱められたと「嘘」をつくわけがない、ということだよね。
「痴漢」なんて、本当に憎むべきことなんだけれど…
鞄が当たっていたり、たまたま腕が当たっていたり、そういう可能性がないわけじゃない。
映像や写真みたいな動かぬ証拠があれば別だろうけど…
この映画のように、認めてお金を払えばそれで終わりだから、って言われて
やっていなくてもお金を払ってしまう人も実際にはいるんじゃないか、って恐ろしくなったよ。
世の中の男性は、コレ見たら、私以上に恐ろしいんじゃないだろうか。
満員電車に乗るときは両手を上げるっていうのも、笑い事じゃないんだな…


いやいや、なんとも言えない、じわじわくる映画でした。